特定技能ガイド
日本での生活2026/08/27

地震・台風・大雨が発生したときの避難方法と準備|外国人向け防災対策【2026年版】


地震・台風・大雨が発生したときの避難方法と準備|外国人が日本で知っておきたい防災対策【2026年版】

日本では、地震、台風、大雨、洪水、土砂災害など、さまざまな自然災害が発生します。

日本で働く外国人の中には、

「地震が起きたら、すぐ外に逃げたほうがいい?」

「台風が来る前に何を準備すればいい?」

「避難所はどこにある?」

「大雨のとき、いつ避難すればいい?」

「日本語の避難情報が分からないときはどうする?」

と不安に感じる人もいるでしょう。

特に、日本に来て間もない外国人の場合、自分が住んでいる地域の避難場所・ハザードマップ・災害情報の確認方法を知らないこともあります。

災害が発生してから調べるのでは遅い場合があります。

大切なのは、普段から、

「どこへ逃げるのか」

「何を持って逃げるのか」

「どの情報を確認するのか」

を知っておくことです。

出入国在留管理庁の「外国人生活支援ポータルサイト」でも、災害・避難に関する情報が多言語で提供されています。2026年2月には「生活・就労ガイドブック」の第8版も公開されました。

この記事では、外国人材の生活支援を行っているBIGLIGHTの支援経験も踏まえながら、地震・台風・大雨が発生したときの避難方法、日頃から準備しておきたいもの、外国人が特に注意したいポイントについて分かりやすく解説します。


日本ではどのような自然災害に注意する必要がある?

日本で生活する場合、主に次のような自然災害に注意する必要があります。

  • 地震
  • 津波
  • 台風
  • 大雨
  • 洪水
  • 浸水
  • 土砂災害
  • 高潮
  • 大雪
  • 火山災害

住んでいる地域によって、特に注意すべき災害は異なります。

例えば、川の近くでは洪水、山や崖の近くでは土砂災害、海の近くでは津波や高潮の危険性があります。


地震が発生したときはどうすればいい?

地震は台風とは異なり、事前に「明日の○時に発生する」と予測して避難することができません。

そのため、突然大きく揺れたときにどう行動するかを事前に知っておくことが重要です。

1.まず自分の身を守る

大きな揺れを感じたら、まず重要なのは自分の身を守ることです。

室内では、家具や物が倒れたり、上から物が落ちたりする可能性があります。

丈夫な机などが近くにある場合は、その下など安全を確保できる場所で頭や体を守ります。

慌てて外へ飛び出すと、窓ガラスや看板、外壁などが落下してくる危険もあります。

まず周囲の状況を確認し、身の安全を確保しましょう。


2.揺れが収まったら火元や周囲を確認する

揺れが収まった後は、周囲の安全を確認します。

例えば、

  • 火災が発生していないか
  • ガスの臭いがしないか
  • 家具が倒れていないか
  • 窓ガラスが割れていないか
  • 建物に大きな損傷がないか
  • 出入口を安全に使用できるか

などを確認します。

危険を感じた場合は、無理にその場所にとどまらず、安全な場所への避難を考えます。


3.エレベーターを使わない

地震発生後に避難する場合、停電や故障などによってエレベーター内に閉じ込められる可能性があります。

建物から避難するときは、建物の状況や管理者の指示を確認し、原則として安全が確認された階段などを利用します。


4.海の近くでは津波にも注意する

海岸や川の河口付近で強い揺れを感じた場合は、地震だけでなく津波にも注意が必要です。

津波警報などが発表された場合は、海岸を見に行ったりせず、自治体などの指示に従って高い場所や津波避難場所へ避難します。


台風が来る前に準備しておきたいこと

地震と異なり、台風はある程度前から接近状況を確認できます。

そのため、台風が来てから準備するのではなく、接近する前に準備することが重要です。

1.最新の天気・防災情報を確認する

テレビやインターネットだけでなく、気象庁や自治体が発表する最新情報を確認しましょう。

特に、

大雨

暴風

洪水

高潮

などに注意が必要です。

台風の中心から離れていても、大雨になる場合があります。

「台風が自分の住んでいる地域を直接通らないから大丈夫」と判断せず、最新情報を確認しましょう。


2.ベランダや家の外にある物を片付ける

強風によって、

  • 植木鉢
  • ハンガー
  • 洗濯物
  • ゴミ箱
  • 自転車
  • その他の軽い物

などが飛ばされる可能性があります。

飛ばされた物が窓ガラスを割ったり、人に当たったりする危険があります。

台風が接近する前に、安全な場所へ移動させましょう。


3.スマートフォンを充電しておく

災害によって停電すると、スマートフォンを充電できなくなる可能性があります。

台風や大雨が予想されている場合は、事前にスマートフォンを充電し、モバイルバッテリーがあればそちらも充電しておきましょう。

スマートフォンは、

災害情報の確認

会社・家族との連絡

地図・避難場所の確認

などにも使う重要な道具です。


大雨のときは「まだ大丈夫」と判断しない

大雨では、短時間で状況が悪化する場合があります。

特に注意したいのが、

洪水・浸水・土砂災害

です。

気象庁では、大雨による災害の危険度を地図上で確認できる**「キキクル(危険度分布)」**を提供しています。

キキクルでは、土砂災害・浸水害・洪水災害などの危険度の高まりを地図上で確認できます。気象庁も、大雨時には防災気象情報や自治体の避難情報を利用し、早めに行動することを呼びかけています。


「警戒レベル」を覚えておこう

台風や大雨のときに重要なのが警戒レベルです。

特に覚えておきたいのは、

警戒レベル基本的な考え方
レベル1災害への心構えを高める
レベル2避難方法・避難場所を確認する
レベル3高齢者など避難に時間がかかる人は危険な場所から避難
レベル4危険な場所から全員避難
レベル5命の危険が迫っている。直ちに安全確保

特に重要なのは、

「警戒レベル5が出てから逃げればいい」ではない

ということです。

内閣府は2026年度の防災週間の方針でも、警戒レベル5「緊急安全確保」を待つことなく、警戒レベル4「避難指示」までに危険な場所から全員避難することを改めて周知しています。

警戒レベル3相当の状況では、高齢者など以外の人も避難の準備を始め、ハザードマップやキキクルなどを確認して、自ら避難の判断をすることが重要です。


「避難場所」と「避難所」は同じではない

外国人だけでなく、日本人でも間違えやすいのが、

避難場所(指定緊急避難場所)

避難所(指定避難所)

の違いです。

内閣府によると、指定緊急避難場所は津波や洪水など、危険が迫ったときに生命を守るため緊急に避難する場所です。

一方、指定避難所は災害の危険がなくなるまで滞在したり、自宅に戻れなくなった人が一時的に生活したりする施設です。

つまり、

避難場所=まず命を守るため逃げる場所

避難所=避難後に一定期間過ごす場所

と考えると分かりやすいでしょう。

災害の種類によって適切な避難場所が異なる場合もあるため、自宅の近くの場所を事前に確認しておくことが重要です。


ハザードマップを確認しておこう

ハザードマップとは、災害が発生した場合に危険になる可能性がある場所などを地図上に示したものです。

例えば、

洪水

土砂災害

津波

高潮

などの危険区域を確認できます。

会社の寮やアパートへ引っ越したら、

「自分の家が危険区域に入っているか」

を一度確認しておくことをおすすめします。

さらに、

避難場所はどこか

そこまでどうやって行くか

途中に川や危険な道路がないか

まで確認しておくと安心です。


避難するときに持っていきたいもの

災害に備えて、すぐ持ち出せる**非常用持出袋(防災バッグ)**を準備しておくと安心です。

例えば、

  • 飲料水
  • 保存できる食べ物
  • スマートフォン
  • モバイルバッテリー
  • 懐中電灯
  • 予備の電池
  • 常用している薬
  • マスク
  • タオル
  • ティッシュ
  • ウェットティッシュ
  • 雨具
  • 現金
  • 身分確認に必要なもの
  • 必要な衛生用品

など、自分に必要なものを準備します。

ただし、避難時に大きすぎる荷物を持つと移動が難しくなります。

**「すぐ持って逃げられる量」**にしておくことも重要です。


外国人は在留カードも忘れずに管理する

外国人の場合、在留カードやパスポートなどの重要書類についても、災害時にすぐ確認できるよう日頃から管理しておくことが大切です。

ただし、災害が発生している最中に、

「在留カードを取りに部屋へ戻る」

など、危険な場所へ戻ることは避けてください。

書類よりも命が最優先です。

スマートフォンに家族や会社、支援担当者などの連絡先を登録しておくこともおすすめします。


外国人が災害情報を確認する方法

日本語に自信がない外国人の場合、

「避難指示」

「洪水」

「土砂災害」

「緊急安全確保」

などの日本語が分からないことがあります。

そのため、平常時から自分が理解できる言語で情報を確認できる方法を準備しておくことが重要です。

出入国在留管理庁の外国人生活支援ポータルサイトでは、日本で生活するための情報を多言語で提供しています。2026年8月時点では、ベトナム語、インドネシア語、ミャンマー語、クメール語などを含む多くの言語に対応しています。

出入国在留管理庁「外国人生活支援ポータルサイト」

気象庁では警報・注意報やキキクルなどの防災情報を確認できます。

気象庁「警報・注意報」


BIGLIGHTの支援経験から|外国人の防災で特に重要だと感じること

BIGLIGHTでは、特定技能外国人を中心に、日本で働く外国人の生活支援を行っています。

外国人材の生活を支援する中で感じるのは、災害時に問題になるのは**「災害についてまったく知らないこと」だけではない**ということです。

例えば、

自分が住んでいる地域の避難場所を知らない

会社の寮からどのルートで避難すればよいか分からない

「避難指示」などの日本語が理解できない

会社や支援担当者へどう連絡すればよいか分からない

防災用品をまったく準備していない

といった状態では、実際に災害が発生したとき、行動が遅れる可能性があります。

そのためBIGLIGHTでは、外国人への生活支援において、単に、

「災害に注意してください」

と伝えるだけでは十分ではないと考えています。

重要なのは、

「あなたの避難場所はここです」

「大雨のときはこの情報を確認してください」

「避難指示が出たら、危険な場所から避難してください」

「困ったときはこの連絡先へ連絡してください」

というように、本人が実際に行動できるレベルまで具体的に伝えることです。

特に外国人が新しい会社の寮やアパートへ引っ越した場合は、住所だけを伝えるのではなく、避難場所・ハザードマップ・緊急連絡先も一緒に確認しておくことが大切だと考えています。

出入国在留管理庁も外国人向けに災害・避難情報を多言語で提供しており、外国人が日本で安心して生活するための情報提供を進めています。


会社・登録支援機関も外国人と一緒に確認しておきたい

外国人本人だけに、

「自分で調べてください」

と伝えるだけでは、十分に理解できない場合があります。

特に日本に来たばかりの人には、

避難場所

避難経路

ハザードマップ

災害情報の確認方法

会社への緊急連絡方法

避難所で困った場合の相談方法

などを分かりやすく説明しておくと安心です。

また、外国人本人が理解できる言語や、やさしい日本語を活用することも有効です。

内閣府も2026年度の防災に関する取り組みの中で、外国人など情報が伝わりにくい人に対して、多言語ややさしい日本語などを活用した災害情報伝達の重要性を示しています。


災害が起きる前に確認したい防災チェックリスト

確認項目確認すること
ハザードマップ自宅周辺に洪水・土砂災害・津波などの危険があるか
避難場所緊急時にどこへ逃げるか
避難経路自宅から安全に移動できるルート
防災バッグ水・食料・ライト・モバイルバッテリーなど
スマートフォン防災情報を確認できる状態にしておく
緊急連絡先会社・支援担当者・家族など
重要書類在留カードなどを適切に管理
台風対策ベランダなどの飛ばされやすい物を片付ける
家具地震で倒れやすい家具などを確認
言語自分が理解できる言語で防災情報を確認する方法

このチェックは、災害が起きた日にするのではなく、何も起きていない日に確認しておくことが重要です。


災害時にやってはいけないこと

災害が発生すると、普段とは違う状況に焦ってしまい、危険な行動を取ることがあります。

例えば、

× 川の様子を見に行く

× 海へ津波を見に行く

× 冠水した道路を無理に歩く

× 危険な状況になってから避難を始める

× SNSの情報だけを信じる

× 忘れ物を取りに危険な建物へ戻る

といった行動は避けましょう。

気象庁や自治体などの信頼できる情報を確認し、危険が迫る前に行動することが大切です。


まとめ|災害は「起きてから」ではなく「起きる前」の準備が重要

地震・台風・大雨などの自然災害は、いつ自分の生活に影響するか分かりません。

特に日本で生活する外国人は、

自分の住んでいる地域の災害リスクを知る

避難場所を確認する

避難経路を確認する

ハザードマップを見る

防災バッグを準備する

災害情報を確認できるようにする

会社や支援担当者の緊急連絡先を登録する

といった準備を普段からしておくことが重要です。

特に台風や大雨では、警戒レベル5になるまで待つのではなく、警戒レベル4「避難指示」までに危険な場所から避難することを覚えておきましょう。

BIGLIGHTでも外国人材の生活支援を行う中で、**「知っている」だけではなく「実際に行動できるよう準備しておくこと」**が重要だと考えています。

新しい寮やアパートへ引っ越したときには、住所や最寄り駅だけでなく、

「災害が起きたらどこへ逃げるのか」

も一緒に確認しておきましょう。

日本で安心して働き、生活を続けるためにも、災害が起きていない今のうちから準備を始めることが大切です。

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よくある質問(FAQ)

地震が起きたらすぐ外へ逃げたほうがいいですか?
必ずしもすぐ外へ飛び出すことが安全とは限りません。揺れている最中は落下物などの危険もあるため、まず頭や体を守り、揺れが収まってから周囲の安全を確認して行動しましょう。
大雨の「警戒レベル4」が出たらどうすればいいですか?
警戒レベル4「避難指示」では、危険な場所にいる人は避難する必要があります。警戒レベル5を待ってから避難するのではなく、レベル4までに危険な場所から避難することが基本です。
避難場所と避難所は同じですか?
異なります。「指定緊急避難場所」は災害の危険から命を守るため緊急に逃げる場所、「指定避難所」は自宅へ戻れない場合などに一定期間滞在するための施設です。
外国人でも避難所を利用できますか?
災害時の避難所は、国籍を理由に外国人が利用できないというものではありません。自宅周辺の指定避難所や指定緊急避難場所を事前に確認しておきましょう。
日本語が分からない場合、災害情報はどう確認すればいいですか?
出入国在留管理庁の外国人生活支援ポータルサイトでは、ベトナム語、インドネシア語、ミャンマー語など多言語による生活・災害関連情報が提供されています。